あとがき



実は以前、似たような漫画を描きました。
その時はベルゼブブではなくてトイレの花子さんをヒロインにしたのですが、
そもそもは口裂け女で考えていました。

高校二年生、夏休みを目前にしたある日の事です。
来年には受験が控えています。
残された人生、
阿呆のように花火をしたり、
カラオケのデンモクの利きにくくなった右下の戻るボタンを
イライラしながら連打出来るのは、
今年の夏が最後ではないかと考えていました。

ただ、恋人がいなかった。
せっかくの夏休みだと云うのに、僕には恋人がいなかったのです。
それはたいそう残念な事でした。
もしかしたら、友達もいなかったかもしれません。
どうすれば恋人が出来るのか、僕は必死で考えました。
そして思ったのです。
口裂け女が「コレデモ、キレイカ!」とマスクを剥いだ後、
逃げたりせず「これでも綺麗です!」と返答すれば、付き合えるのではないか。

後に知ったのですが、
彼女は鉈を持ち歩いているそうですね。
試したりせず、漫画のアイディアにしてしまってよかったと思います。